さて準備はできたのでいよいよ作っていきます。
もしダイレクトでここに来られた方は準備編から見てください。
パスタをゆでる
1.塩分濃度は1%
カルボナーラソースの味はチーズの塩分がメインだが、卵で少し和らぐためパスタ自身に味が必要。
「ゆで汁が飲めるくらいでは薄い、少ししょっぱいと感じるまで塩を入れる」
2.そっと入れる、ゆで時間は袋に表示された通り
何度も混ぜるとうまみが逃げる。
タイマーは袋に表記されたゆで時間にセット。
パスタを袋表記の時間通りに茹でるか、1分~30秒短めに茹でるかはプロの料理本でも様々ですが、取りあえずこのレシピは時間通りなので時間通りに。
3.再沸騰まで強火、沸騰したら火を弱める
スパゲッティが底に長く沈むと茹であがりにムラがでるためため強火、沸騰してからは表面にさざ波が立ち湯の中でパスタが揺れる程度をキープ。
ソースの準備
4.大きいボウルで
パスタとソースの接する面積が広くなることによって、パスタの熱が効率よくソースに伝わる。
5.卵は混ぜ過ぎない
このレシピをみて最大に驚いたのはこのポイントでした。
虹村形兆「お前はカルボナーラソースを作るときに、ソースがだまにならないように卵とチーズを必至にかき混ぜるだろう?誰だってそーする。俺だってそーする。」
ですよ。
それが・・・
「まろやかにしない」のがポイントらしい。えええ~~~why?
・他の素材とのバランス
卵は混ぜ過ぎない方が香りが立ち、他のグアンチャーレや黒胡椒という強い素材と合わせた時ににバランスがとれる。
・味わいの変化
混ぜすぎるとのっぺりした味になる。チーズも濃淡があった方が味わいに変化があり最後までリズムよく食べれる。
ふーむ、考えたこともなかった・・・
・目安
ということでほぐした黄身が白身と絡まる程度で十分。チーズもざっくりと合わせるだけ。
具体的にはこんな感じ。左が雑誌の写真。右が自分。
*danchyu2013年10月号P27より引用
こんな状態でパスタと合わせたことがないのでかなり勇気がいりますね。
超一流プロの解説がなければ絶対にできない。自分もやや混ぜすぎました。
6.グアンチャーレの油を煮出す
鍋にオリーブオイルとグアンチャーレを入れて中火で炒めます。脂が透明になり溶けて痩せてきたらにんにく投入。
7.火を止めて、ボウルの中に
にんにくが薄く色づき始めたらすぐ火を止める。
卵を片側によせて、横に脂ごとグアンチャーレとにんにくを移す。にんにくは余熱できつね色に。パスタを入れる直前に両者を混ぜる。
*自分はどうしてもボウルの中で2つが混ざってしまったのでグアンチャーレは別皿で待機させました
仕上げ
パスタとソースは非加熱で
ここでもシェフは非加熱が正しいと明言しています。このシェフ結構言い切りますね…
パスタの熱でソースが溶ける→混ぜてる途中に温度が下がる
→温度が下がる過程でチーズが凝固してソースに艶と粘度をもたらす
自分はフライパンの温度を下げてからソースを混ぜ合わせて、弱火でかけていたのですが、温度が下がる過程が重要みたいですね。(フライパンを弱火にかけるシェフもいます)
8.中心までしっかり火を通そう
カルボナラーラの場合は中心に芯がある状態ではまだ早く、アルデンテよりもう一歩茹でる。おそらく後の工程が非加熱だからだと思われます。
ここでキッチンタイマーに頼らず、食べて確認!らしい
さっきキッチンタイマーかけろ言うてましたよね?と思ったけどあくまで自分の食べた感じで。
9.パスタでソースに蓋をする
パスタをザルに上げて、湯を切ったらすぐボウルに。ソースに蓋をするようにして5秒。ソースにまんべんなく熱が加わり粘度が出る。
10.手早くまぜる
すぐにゴムベラで5~6回手早く混ぜる。もたもたしているとシャバシャバになる。
急げ急げ!
11.カルボナーラは香りで食わせる
胡椒をかけ(胡椒をかける由来が語られていますが割愛)
最後にE.V.オリーブオイルをひと垂らし。キレのある風味を加えるらしい。
プロのこだわり・・・
完成・実食
見た目
1人なのでほとんど工程の過程が撮れてませんが(プロブロガーぇ…)
なんとかうまくできました。
*danchyu2013年10月号P29より引用
下はプロの写真。とりあえず見た目は近いです。
食べる
うめええ、チーズと卵とグアンチャーレの脂のコクの一体感。
挽きたて胡椒とオリーブオイルとチーズ、ニンニクの風味豊かな香り。
どう考えても美味しい。自分が作った加算を差し引いても美味しい。
ただ味の濃淡を明確に感じることはできなかった・・・やっぱり卵とチーズ混ぜすぎたか?あと味は結構あっさり目。
簡略化するなら・・・
といっても、いつもこんなに材料揃えてられないので簡略化するとしたら…
注意、ここからは自分の意見です。
パスタはバリラよりディチェコを使いましょう。
なぜならパスタの鋳型がバリラはテフロンダイス、ディチェコはブロンズダイスなので表面のザラザラ感という点でディチェコの方がこのレシピのパスタに近いです。
グアンチャーレ…は正直なかなかないのでパンチェッタで代用。これならイオンとかダイエーでも小パックで売ってるところもある。
毎回擦るのも面倒、かといってスーパーで売ってる粉チーズはなあ・・・
自分はパウダーのパルミジャーノを使ってます。
こういうやつね。スーパーで売ってる塊チーズレベルならペコリーノ・ロマーノはカットしてパルミジャーノのみで(準備編参照)
卵とチーズを常温に戻す暇がないときはボウルを茹でている鍋の側に置いておくといい。
グァンチャーレをボウルや別皿に入れるのが面倒なら、フライパンの火を消して待機させててもいいはず。コンロからはおろしてね。
原価計算
原価厨のみなさんあつまって~~。原価計算するよ~
グランペコリーノ3456円×6g/300g=6.9円
パルミジャーノ 1058円×6g/100g=6.5円
パスタ 680円×90g/500g=122.4円
グアンチャーレ 2980円×15g/600g=7.5円
卵 1個198円
にんにく、オリーブオイル+α
ほぼ最高級の材料を集めて
143.3円+卵198円=341円+αです。卵を普通の卵にしたらもっと安いね。
原価は安い!ただ作り方次第で究極の一皿に昇華できる。
それがカルボナーラ
まとめとTake Home Massage
2回に渡ってお送りしました「超一流プロが教える正しいカルボナーラ」
レシピに賛否両論あると思いますが、一つ一つの行動に意味がありカルボナーラレシピの1つの金字塔と言えると思います。
覚えて欲しいコツは
黄金比はパスタ90g、卵50g
卵とチーズは混ぜすぎない
ソースとパスタは非加熱であえる
パスタは太め
以上です。
準備編も見てね
超一流プロが教える正しいカルボナーラの黄金比レシピを試す。準備編