かっぴーという漫画家が書く「左ききのエレン」をご存知ですか?
広告代理店でスターになろうともがく「天才になれなかった」朝倉光一、「天才」であるが故に不器用な生き方をするエレンというまったく違ったタイプの2人が主人公の漫画なのですが、作者のかっぴー自身が美大→広告代理店→漫画家という経歴を持っているため、やけにリアルな描写が業界人の間で話題となりました。
なおかつ少年誌的な熱さも持ち合わせているためあっという間にSNSで上でバズり、最終回では「左ききのエレン」がツイッターのトレンド入りという快挙も成し遂げました。
僕も読み始めた頃は「ちょっとこの画力は(悪い意味で)ヤバイ」と思っていたのですが、ストーリが何しろ面白すぎて画力なんて全く気にならない。画力には目をつぶって2巻まで読めばあとは引き込まれて一気ですわ。一気。画力もだんだん上がってくるしね。 最終回が終わった直後にジャンプ+でリメイクも決定しており、今や最も熱い漫画・漫画家とも言える「左ききのエレン」と「かっぴー」ですが、作者が以前SNS上でこんなことを言っていました。
#左ききのエレン WEB連載なのもあって、途中から読んでも楽しい様に各話の時系列をめちゃくちゃにしたんだけど、後半になるにつれ伏線が混み合ってきて、今となっては初見殺しになっている。止むを得ない。
— かっぴー/左ききのエレン (@nora_ito) 2017年6月15日
たしかに左ききのエレンは過去、現在、光一サイド、エレンサイドと目まぐるしく場面が変わり伏線が針めぐされているので途中から読むと、どの時系列でどのシーンをさしているのか分かりにくい部分もあると思います。そこがこの作品の魅力とも言えますが、初見殺しはやむなし。
そこで今回は左ききのエレンの各話を時系列順に並べてみました。
注意:全話読んだ人向けの記事です。
- ルール
- 1981年~1993年まで
- 1997年4月~2000年3月
- 2000年4月~2004年3月
- 2004年4月~2005年
- 2007年はじめ頃~2009年
- 2010年~2010年12月21日
- 未来とおまけ
- 感想
ルール
色分け
各話色分けは章ごとではなく巻ごとで分けています。色は本の表紙の色と同じRGB値で揃えています。
最終巻の色はおそらくイエローだと思うので、cakeから色をとりました。
1巻:1~7話、2巻:8~14話、3巻:15~19話、4巻:20~26話、5巻:27~32話、6巻:33~38話、7巻:39~44話、8巻:45~51話、9巻:52~56話(ホワイト)、10巻:57~63話。
各巻に挟まれている番外編はその巻の色で「番外編」としています。
時系列について
前半、後半と綺麗にシーンが別れている話は前半をA、後半をBと表現しています。
話の途中でサブ的に回想や別の場面が挟まれている場合はメインをA、回想をBとしています。
ほとんど同じシーンは同じ時系列のボックスに入れています。
ただ多少は前後することもあります。
自分的な名言と各話の説明を1つづつチョイスしています。ただし、名言・特に各話の説明は全話通して読んだ人向けです。すいません。
1981年~1993年まで
回想シーンとしてエレンの幼少期が出てくることがほとんどなので、話数的にはあまり多くありません。
1997年4月~2000年3月
エレン・光一・さゆりが高校生としてともに生活した3年間です。エレンが「横浜のバスキア事件」によって光一と出会い。そして再度絵を書くようになる話がメイン。
主に1巻と2巻によって構成されていますが35話も挟まれます。
2000年4月~2004年3月
さゆり、エレン、光一の美大時代です。ここで彼らはあかりと出会います。
光一とさゆりはいつの間にか付き合っていますが、あかりと浮気してさゆりと別れます。
またあかりの「1番幸せだった時期」でもあります。
4巻がメインですが、8巻や9巻、10巻からあかり絡みの回想シーンが挟まれます。
2004年4月~2005年
光一が広告代理店の新入社員として成長してく6巻、エレンがNYでアンナキシやルーシーと出会う5巻がこの年代となります。
6巻の37話ではキラキラとした光一を見ることが出来ます。
左ききのエレン 6巻P161より
ただ、5巻の最初(27話)は2010年の11月の描写なのでいきなり柳ジュニアとなった光一が飛び込んでくるんですよね。
左ききのエレン 5巻P4より
高知在住のブロガーが「まだ東京で消耗しているの?」というタイトルをつけ賛否両論を巻き起こしましたが、このコマを見る限り東京では消耗する説はあながち間違ってないです。
2007年はじめ頃~2009年
1巻の最初のシーンと2巻で構成されているサニートライのコンペ、ギガカラチップのコンペを中心に話が構成されていきます。神谷が退職する2008年付近も3巻の一部として登場。
1,2,3巻で全体の流れをおいつつ、6、7、8巻でストーリーの補完が行われる展開なので最初から読むと、しばらくして戻ってくる補完でかなりぐっと来ます。
2010年~2010年12月21日
最終章ですね。3巻の18話で初めてこの年代のシーンが出てくるのですが、実は18話のシーンから最終回のシーンまで1ヶ月弱しかないことが後々分かってきます。
主に8.9,10巻から構成されていますが、2010年12月21日の皆既月食を元にカウントダウンシーンがあるのでかなり並べやすかった。
未来とおまけ
未来のシーンは最終話の冒頭、ルーシーが映画監督になっているシーンが2040年として、2017年に園宮千晶が社長公演をしているシーンがあります。
また過去のシーンで年代がわからなかったものとしては佐久間威風が師匠を殴るシーン。佐久間威風と柳の同級生エピソードシーンが有ります。
感想
こうして並べてみると、左ききのエレンはある巻で描かれたシーンが数巻越しに補完される事が多いです。
また話数的には多いですが、期間的にはギュッと詰まっているため伏線も回収しやすくなっています。左ききのエレンは伏線、回収も魅力の1つですからね。
時系列のまとめで間違っている点や何かお気づきの点などがあれば教えていただければ幸いです。
追記
作者に言及していただきました。
「光一からエレンへと、気持ちが切り替わる1年半だった」左ききのエレン|あとがき|左ききのエレン|かっぴー|cakes(ケイクス)
お得に左ききのエレンを読もう
左ききのエレンはKindleで1巻づつ買ってもよいのですがKindle Unlimitedで読むことが出来ます。月額980円ですが、(左ききのエレンを読み終われば解約(略)1冊1冊買うよりもかなりお得に読むことが出来ます。
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